スペシャル対談

東洋電化工業株式会社では、「培った高度な技術により素材に命を吹き込み、高品質な製品とサービスをお客様に提供することで日本のものづくりを支える。」という企業理念のもと、サステナビリティ推進に向けてさまざまな取り組みを行っています。

今回、製造部門、調達部門、人事部門、経営企画部門、それぞれの部門におけるサステナビリティに対する考え方・取り組みについて、座談会形式で解き明かしていきます。


メンバー紹介

製造部特殊アロイ課
1998年入社
K.T

経営企画部経営企画課
2023年入社
K.I

戦略調達部調達課
2023年入社
F.Y

人事部人事課
2018年入社
T.A

K.I(経営企画部)

本日は、当社のサステナビリティの活動に対して、
各部門ではどのように想っているか聞いていきたいと思います。


それぞれのサステナビリティへの認識

日常生活でも認知が広がっているサステナビリティ

K.I(経営企画部)

まずは、「サステナビリティ」についてどのように認識しているか教えていただけますか。


K.T(製造部)

令和6年春、製造部門でもサステナビリティを意識した取り組みを推進する方針が決まりました。その際に感じたのは、これまで取り組んできた廃棄物削減や省資源化を目指す「ISO14001」を引き続き実践していくことの重要性です。
正直なところ、現場全体では「サステナビリティ」や「SDGs」という言葉は完全には理解されていないと思います。しかし、環境リスクを低減し続けること、働く環境を継続的に改善していくことが今後より必要になってくると感じています。


F.Y(戦略調達部)

世の中でも関心は徐々に高まってきていますよね。
私個人として、以前はサステナビリティはニュースや教科書などで見るだけの遠い話でしたが、調達部に来てから「物流業界の2024 年問題」や「アフリカ周辺における紛争鉱物問題」など、社会で起こっている問題が身近に感じるようになりました。
取引先の反応を見ても世の中全体でサステナビリティへの意識が進んでいると感じています。
 

T.A(人事部)

就職活動中の学生たちを見ていても、サステナビリティやSDGsを重視する人が増えてきています。企業の社会的役割とともに、将来性を考えてサステナビリティに対する取り組みを見る学生も多くいます。
また、プライベートになりますが、子どもの保育園で「着られなくなった服や雑貨を集めてどんなものでも10 円で売ろう」という企画がありました。その時にサステナビリティの説明もあり、幼少期から身近に取り組むものになっていると感じました。


K.I(経営企画部)

身近なところでもサステナビリティが浸透してきているんですね。
今後、サステナビリティは社会や企業活動において切っても切り離せない考え方になっていくように感じます。
当社もよりサステナビリティを意識した経営を推進していく必要がありますが、会社全体としてでなく部門ごとでの動きに留まっているところが課題になりますね。
 


現在の各部門の取り組み

K.I(経営企画部)

続いて、各部門の取り組みを教えてください。

F.Y(戦略調達部)

現在日本では、「紛争鉱物を使用しない」ことが法で規制されていませんが、調達部としては、サプライチェーン全体を考えて、認定された鉱物のみを使用するようにしています。
また、CSR活動の一環として取引先には、「サプライヤー行動規範」を提示し、理解をしてもらった上で取引を行っています。

K.T(製造部)

戦略調達部は品質と価値を支える根幹の仕事であり、厳しい基準で調達を行っていますよね。
製造現場では、省資源化の取り組みとして、原料の再利用化を行うための分別機の導入やパレットの材質変更、再生油使用バーナーの導入など進めています。

省資源化への取り組み事例

原料の再利用化

製品を製造する過程で発生する副生成物を他の製品の原料として再利用。

鉄製パレットへの変更

木製パレットから鉄製パレットに変更して半永久的に使用可能に。

再生油の利用

再生油使用可能バーナーを導入し、資源の有効活用を促進。

また、労働環境の改善として
・生産ラインの検品工程を目視からカメラによる自動判別化
・重筋作業の負荷軽減のためのリフターの導入
などを進めています。

当社製品でサステナビリティに貢献しているものは多くありますが、代表的な製品として「コアードワイヤー」があります。

コアードワイヤーの紹介

各種の添加剤を薄い鋼板等のテープで緊密にパイプ状に被覆し、長尺のワイヤー状とした溶融金属用の添加剤です。 製鋼用ワイヤー、鋳鉄用ワイヤー等が開発されており、各種金属の溶湯処理剤として広く使用されています。

これは溶融金属へ添加剤を投入するものですが、通常の添加剤の投入時には煙や粉塵などが拡散してしまうところ、コアードワイヤーをお使いのユーザーは、集塵可能な空間で添加することができるため煙や粉塵の拡散を抑え環境改善に繋がるとともに、生産ラインの自動化もできるため省人化が可能となり、お使いのユーザーのサステナビリティ向上に貢献しています。また、本品の安定した供給していくために生産工場を津波被害から防ぐことができる場所に新設しました。
製品面・生産工程でも環境・人のことを考えて取り組みを進めています。

T.A(人事部)

製造部で労働環境の改善に取り組んでいるように人事部でも「従業員が安心して働ける会社にする」ことを目標に活動しています。例えば、有休・育休などを法令以上に取得できることを目指していて、有給取得率70%を最低目標としています。実際に、有休取得率は80%を超えており、育休の取得もできています。

K.T(製造部)

最近は、残業も減っていますよね。

F.Y(戦略調達部)

私も、有休は想定以上に取りやすいことに驚きました。部署内でも「残業をしない」ことを基本としているので、周りの方が勤務状況を見て日常的に声掛けをしてくれて、良い意味で距離が近くて働きやすい環境だと感じています。

T.A(人事部)

他にも、ハラスメント対策やコンプライアンス遵守のために、外部から講師を呼んで研修を実施、社内に対してはハンドブックの配布や管理職研修などを定期的に行っています。 
人材育成という点では、社員一人ひとりの成長に合わせて等級を定め、昇格時の研修や定期的な面談を行っています。

K.I(経営企画部)

サステナビリティについて理解が十分でないなかでも、それぞれの部署が以前から取り組んでいる活動が社会貢献や環境負荷低減につながっているんですね。経営企画部では、サステナビリティの方針の決定や推進など舵取りの部分を担っています。より社員の理解が進み、自分事として活動していける環境を整えていきたいです。


今後の展開

会社一丸となって「サステナビリティ経営」を進めていく

K.I(経営企画部)

今後サステナビリティ経営をさらに推進していくためにはどのようなことが必要でしょうか。

K.T(製造部)

製造部では、ISO14001に即した活動を以前から取り組んできており、今後もこの活動を継続していくことが必要ですが、今後はそれ以上に調達・営業部門と連携し、会社一丸となってサステナビリティに取り組んでいかなければなりません。
例えば、原料を入れたコンテナバッグを大量に廃棄しています。これを廃棄せずに再生したり再利用したりすることを各部門と連携しながら進めていくこと、また、お客さんからサステナビリティのために取り組むべき事をヒアリングし対応したり、社内社外含め有効な活動を模索し展開することを進めていきたいです。

F.Y(戦略調達部)

これまでも製造部とは連携しながら仕事を行ってきましたが、より連携しながらサプライチェーン全体でサステナブルな社会・環境を実現していきたいですね。
こういった座談会や、以前あったCSR活動に関する勉強会でもそうでしたが、他部門からの意見を聞くことができると視野がかなり広がります。
視野が広がると自分の立ち位置や出来ることを認識できるため、さらに他部門と連携を進め調達の仕事にサステナビリティを落とし込んでいきたいです。

T.A(人事部)

今後は各部門が連携して会社全体としての推進が必要になりますね。人事部としては社員がより働きやすいと感じてもらえるよう就業環境をつくっていきたいです。就業環境を整えるとともに就活学生一人ひとりとじっくり対話を行い寄り添うことで、「東洋電化で働きたい!」と選ばれる魅力ある会社にしていきたいとも考えています。そのために今後は、社会の変化に応じて柔軟な対応をしていかなければならないと考えています。

K.I(経営企画部)

「サステナビリティ経営」は大企業だけでなく中小企業にも概念や考え方が広がっています。当社でも対談の中で出ていた通り各部門ごとの取り組みは進んでいますが、会社一丸で推進、とまではなっていません。
経営企画部として、サステナビリティの周知を積極的に行い、全社的な意識を高めることで社員一人ひとりが社会とのつながりを実感し、働き甲斐のある環境を実現することを目指します。
サステナビリティは、私たち全員が関わるべき重要な課題です。各部門からの意見や取り組み事例を参考にしながら、今後も一層発展していけるよう努力していきたいと考えています。また、今日の議論で得た知見を日々の業務に活かし、持続可能な社会の推進を進めていきましょう。

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